故人の写真・アルバムの整理と処分

故人のアルバムや、引き出しにしまわれた写真を前にすると、どこから手を付けてよいか迷うものです。思い出が詰まっているだけに、捨てる決心もつきにくいでしょう。

このページでは、整理の始め方から、残す写真の選び方、処分のしかた、データにして残す方法までを順にまとめました。ごみの出し方や業者の注意は、自治体や国民生活センターなどの案内をもとにしています。

白黒の古い写真の見本(架空の人物)。銀髪の女性
白黒の古い写真
公園で撮った、ふだんのスナップ写真の見本(架空の人物)
ふだんの写真
家族4人で写った写真の見本(架空の人物)
家族と写った写真
整理のときに出てくる、いろいろな故人の写真の例(架空の人物)

葬儀で使った遺影そのものの手放し方は「遺影の処分のしかた」にまとめています。

この記事でわかること

  • 故人の写真の整理を、いつ・どう始めればよいかがわかります。
  • 残す写真の選び方と、遺影や法要に使える写真の取り分け方がわかります。
  • 写真やアルバムのごみの出し方が、自治体で違う例がわかります。
  • お焚き上げや業者に頼むときに、気をつけたいことがわかります。
  • 紙の写真をデータにする方法と、データを守る残し方がわかります。

故人の写真の整理はいつから始めればよい?

故人の写真の整理に決まった時期はなく、気持ちが落ち着いてからで大丈夫です。急いで処分すると、あとで「残しておけばよかった」と思うこともあります。

  • 四十九日や一周忌など、法要の区切りに始める方がいます
  • 実家の片付けや引っ越しが決まったときに、始める方もいます
  • 法要で写真を使うことがあるので、その前に全部は捨てないようにします
  • 見るのがつらい間は、箱にまとめてしまっておくだけでも構いません

整理は、一度に終わらせなくても大丈夫です。1冊ずつ、1箱ずつ、少しずつ進めると疲れにくくなります。

整理を始める前に、家族で決めておくことは?

整理を始める前に、誰が写真を受け継ぐか、残す量をどうするかを家族で話しておくと、もめにくくなります。故人の写真は、兄弟や親族にとっても大切な思い出です。

  1. 整理をすることを、家族や親族に先に伝えます
  2. 欲しい写真がある人に、声をかけてもらうようにします
  3. 元の写真(原本)を誰が持つかを決めます
  4. データにして全員に配るかどうかを決めます

遠くに住む家族には、データにした写真を送る方法があります。焼き増しをして、それぞれが手元に持つ方もいます。

故人の写真はどこから集める?

写真はアルバムだけでなく、家のあちこちやスマホの中にもあるので、まず1か所に集めてから選びます。集めてから選ぶと、同じような写真を見比べやすくなります。

  • アルバム・写真の箱・引き出しの中の封筒
  • 額や写真立てに入った写真
  • ネガやフィルム(写真店の袋に入っていることが多い)
  • 故人のスマホやパソコン、デジタルカメラの中の写真
  • 親族や友人が持っている、故人の写真

手紙や本の間に、写真がはさまっていることもあります。処分する物の中に写真が混ざっていないか、最後にもう一度見ておくと安心です。

残す写真はどう選ぶ?

残す写真は「家族が見返したい写真」と「法要や遺影に使える写真」を先に選び、似た写真は1枚に絞ると減らしやすくなります。すべてを残そうとすると、また次の世代が整理に困ることになります。

お顔がはっきり写った写真

法要で飾る写真や、遺影を作り直すときの元になります。ピントが合い、お顔が大きく写ったものを残します。

家族がそろった写真

家族の歩みが分かる写真です。結婚式や旅行など、節目の写真も残しておくと、後で見返せます。

故人らしい写真

趣味や仕事、好きだった場所での写真です。人柄を思い出すきっかけになります。

年代が分かる写真

若いころから晩年まで、年代ごとに数枚ずつ残すと、一冊のまとまりになります。

似た写真が何枚もあるときは、いちばん表情のよい1枚を残します。ピントが合っていない写真や、風景だけの写真から減らすと選びやすくなります。

誰が写っているか分からない写真は

知らない人が写った写真は、すぐに捨てずに親族に見てもらいます。故人の友人や恩人かもしれません。分かった名前や年代は、裏に鉛筆で書いておくと、後の人も助かります。

遺影や法要に使える写真を取り分けておく

整理の途中で、お顔が大きくはっきり写った写真を数枚、別に取り分けておくと、法要の写真や遺影の作り直しに使えます。一周忌や三回忌では、遺影や思い出の写真を飾ることがあります。

  • お顔が正面か、少し斜めを向いている
  • ピントが合っていて、お顔が大きく写っている
  • 表情が穏やかで、故人らしい
  • 元のデータがあれば、写真と一緒に残す
自宅の居間でスマホで撮った写真の見本(架空の人物)
スマホで撮った写真
家族で写った写真から、1人の女性を切り出した見本(架空の人物)
1人を切り出した写真
取り分けておきたい写真の例と、1人を切り出した見本(架空の人物)

家族で写った写真からでも、1人を切り出して使えることがあります。写真の選び方は「遺影の写真の選び方」でも詳しくご案内しています。

写真やアルバムは何ごみで出す?

写真やアルバムのごみの出し方は、自治体によって違うので、お住まいの市区町村の分け方を確かめてください。同じ写真でも、燃えるごみの市もあれば、資源の市もあります。

千葉県柏市の例

写真は可燃ごみです。アルバムは、厚くしっかりしたものは不燃ごみ、薄いものは可燃ごみです。ネガフィルムは不燃ごみです。

札幌市の例

写真は「雑がみ」で、資源として出します。アルバムは紙製なら雑がみ、プラスチックや布なら燃やせるごみです。

東京都港区の例

可燃ごみの紙くずの例に、写真が入っています。

兵庫県赤穂市の例

フォトアルバムは厚みがあるため、紙ごみではなく燃やすごみです。

ネガフィルムも、柏市は不燃ごみ、札幌市は燃やせるごみ、北九州市は家庭ごみと分かれます。市区町村の「ごみ分別辞典」や「分別早見表」で、品目の名前から調べられます。

顔や住所が写った写真を捨てるときは?

顔や住所、車のナンバーが分かる写真は、そのまま出さず、切ったり塗りつぶしたりしてから出すと安心です。兵庫県高砂市は、ごみから氏名や住所が漏れて、迷惑電話などにつながるおそれを伝えています。

  • はさみで細かく切る、またはシュレッダーにかける(高砂市・東京都中央区の書類の案内)
  • 住所や名前の部分を、油性ペンで塗りつぶす(高砂市の案内)
  • 中が見えない紙袋や封筒に入れてから、ごみ袋に入れる
  • 年賀状など、住所が書かれた物も一緒に気をつける

この案内は書類についてのものですが、写真にも同じ考え方が使えます。赤穂市は、個人の情報が書かれた紙は資源ではなく燃やすごみに出すよう案内しています。

捨てるのがつらいときは?

自分で捨てるのがつらいときは、お寺の写真供養やお焚き上げに頼む方法があります。ただし、受け付ける物や送り方は、お寺によって違います。

アルバムのままでよいお寺

大阪市の大乘寺は、アルバムやフォトフレームに入ったままで受け付けています。遺影は写真供養とは別の申し込みです。

写真をはがして送るお寺

埼玉県坂戸市の天照寺は、アルバムは受け取らず、写真をはがして送るよう案内しています。郵送で受け付けています。

大乘寺は、供養の後の写真は自治体の決まりで燃やせないため、廃棄すると説明しています。「お焚き上げ」でも、実際に燃やすとは限らないことを知っておくと安心です。

申し込む前に、受け付ける物・送り方・費用を、それぞれのお寺の案内で確かめてください。自分で出すときに、白い紙に包んで手を合わせてから出す方もいます。

片付けを業者に頼むときの注意は?

遺品の片付けを業者に頼むときは、残す物と処分する物をはっきり分け、作業に立ち会うことが大切です。国民生活センターは、残してほしい物まで処分されたトラブルを伝えています。

  • 写真・アルバム・大切な書類は、頼む前に家族で抜き出しておく
  • 複数の業者から見積もりを取り、内容を比べる
  • 作業の日は立ち会い、処分する物を目で確かめる
  • 家庭のごみを集めて運ぶには、原則として市町村の許可が要る(環境省)
  • 困ったときは、消費者ホットライン「188」に相談する(国民生活センター)

国民生活センターへの遺品整理の相談は、2013年度の73件から、2017年度には105件に増えたと発表されています。追加の料金を求められた例も紹介されています。

紙の写真をデータにする方法は?

紙の写真をデータにする方法は、スマホで撮る・スキャナーで読む・お店や郵送の業者に頼む、の大きく3つです。枚数と、かけられる時間で選ぶと決めやすくなります。

スマホで撮る

写真を平らに置き、真上から撮ります。少ない枚数なら、すぐに始められます。

スキャナーで読む

家庭用のスキャナーや、コンビニの複合機で読み取ります。1枚ずつ、きれいに残せます。

お店や業者に頼む

写真店や郵送の業者に、まとめて頼みます。枚数が多いときに手間を減らせます。

古い遺影を額から出して、スマホで真上から撮るところの図(架空の人物)
真上から撮る
色あせた古い写真を整えて、黒の写真立てに入れた白髪の男性の小さい遺影の見本(架空の人物)
整えた写真
古い写真をスマホで撮るときの図と、撮った写真から整えた見本(架空の人物)

スマホで撮るときは、窓の光を斜めから当て、天井の照明が写り込まないようにします。額やアルバムの透明なシートは、外せるなら外して撮ると、光の反射が減ります。

自分でするか、頼むかの決め方

写真が少なく時間もあるなら自分で、数百枚以上あるときや原本を傷めたくないときは、お店に頼むことを考えます。どちらにも良い点と気をつける点があります。

自分でするのが向くとき

枚数が少ないときや、見返しながらゆっくり進めたいときです。費用をかけずに始められます。

頼むのが向くとき

枚数が多いときや、時間が取れないときです。原本を預けることになるので、返し方や扱いを先に確かめます。

  • 台紙に貼り付いた写真は、無理にはがさず、アルバムのまま撮る
  • 大切な1枚は、郵送ではなく店頭で頼むと安心
  • データの受け取り方(ディスク・ダウンロードなど)を先に確かめる

データにした写真はどう残す?

データにした写真は、2か所以上に分けて保存しておくと、機械が壊れたときも失わずにすみます。国立国会図書館は、米国議会図書館が勧める写真の残し方を紹介しています。

  1. 残す写真を選び、数を絞ります
  2. フォルダの名前やファイルの名前を、年や行事が分かるように整えます
  3. 誰が写っているか、いつの写真かを書き添えます
  4. 2か所の異なる機器やサービスに保存します
  5. 5〜7年に1度は、新しい記録媒体に移します
  6. 保存した場所を、家族が分かるように書き留めておきます

この助言は、ひとつの機関が紹介したものです。それでも、保存先を分けることや、保存した場所を書き残すことは、すぐにできる守り方です。

紙の写真やネガを傷めずにしまうには?

紙の写真やネガは、湿気の少ない、温度の変わりにくい場所にしまうと長持ちします。国立国会図書館は、資料の保存は低温で湿気が少なく、変化の少ない所がよいと説明しています。

  • 湿度が65%を超える状態が続くと、カビが出やすくなります(国立国会図書館)
  • 湿気のこもりやすい場所や、日の光が当たる場所は避けます
  • 写真の面を、指で直接触らないようにします
  • ネガが酢のようなにおいを出したら、傷みが始まっている印です

国立国会図書館の報告では、古いフィルムは酢酸を出して傷む「ビネガーシンドローム」が起こるとされています。においが出たネガは、ほかのネガと離し、早めにデータにしておくと安心です。

故人のスマホやパソコンの写真は?

故人のスマホの写真は、パスワードが分からないと、遺族が取り出すのは難しいことがあります。国民生活センターは、第三者がロックを解くのは難しいと伝えています。

  • 携帯電話の店でも、初期化はできても、ロックの解除はできないと言われた例があります(国民生活センター)
  • 初期化すると写真も消えるので、急いで初期化しない
  • パソコンやデジタルカメラの記録カードに、写真が残っていることもある

自分の写真については、家族が開けるように、パスワードを書いた紙を残しておく方法を国民生活センターが紹介しています。家族のためにも、元気なうちに考えておきたい点です。

遺影館で古い写真から遺影を作る

整理の途中で見つけた写真から、遺影館で小さい遺影や大きい遺影の画像を作れます。白黒の写真や色あせた写真でも、スマホで撮った写真を選べばお作りできます。

白黒の古い写真の見本(架空の人物)。銀髪の女性
元の写真
白黒のまま仕上げた、ほほえみの表情で淡い花の背景の遺影の見本(架空の人物)
仕上がり
白黒の古い写真から作った遺影の見本(架空の人物)

画面の枠でお顔の位置を確かめた後、5種類の仕上がりをその場でお作りします(目安 約5分)。料金は一律3,000円(税込)で、仕上がりを確かめるまでは無料です。

  • 四つ切用(3500×4200画素):法要で飾る大きい遺影に
  • L判用(1226×1750画素):写真立ての小さい遺影に
  • スマホの待ち受け用(1170×2532画素):いつも持ち歩くスマホに

まとめ

  • 故人の写真の整理に決まった時期はなく、気持ちが落ち着いてから少しずつ進めれば大丈夫です
  • 残す写真は、家族が見返したい写真と、法要や遺影に使えるお顔のはっきりした写真を先に選びます
  • 写真やアルバムのごみの出し方は自治体で違うので、市区町村の分け方を確かめます
  • 業者に頼むときは、写真とアルバムを先に抜き出し、作業に立ち会います
  • データにした写真は2か所以上に保存し、保存した場所を家族に伝えておきます

よくあるご質問

故人の写真を捨てると、ばちが当たりますか?

そう心配する必要はありません。気になるときは、お寺の写真供養に頼む方法もあります。

写真は何枚くらい残せばよいですか?

決まりはありません。家族が見返す量を目安に、アルバム数冊にまとめる方もいます。

ネガも残した方がよいですか?

大切な写真のネガは、データにするまで残しておくと安心です。酢のようなにおいが出たら早めにデータにします。

整理した写真を兄弟でどう分ければよいですか?

原本を持つ人を決め、ほかの人にはデータか焼き増しを渡す方法があります。

お手元の写真で確かめてみる

お写真を選ぶと、遺影の仕上がりをこの場でお作りします。

お顔が大きく、はっきり写った写真ほど、きれいに仕上がります。人の手を介さずに仕上げます。ご本人らしさは、お支払いの前に仕上がりでご確認ください。

ここに写真をアップロード

仕上がりの確認は無料。ご確認のうえ、5種類まとめて3,000円(税込)

写真データのお渡しです(印刷・額縁は含みません)

受け取りはこの場で。事前登録不要。仕上がりにご満足いただいた場合のみ、お支払い。

無料でお作りできるのは1日2回まで。それ以降は、先にお支払いいただいてからお作りします。

お支払い後の返品・返金はお受けしておりません。データが受け取れない等の不具合がある場合は、再送または全額返金で対応いたします。