遺影の写真サイズ
遺影の大きさは、祭壇に飾るものは四つ切、焼香台や自宅に置くものはL判や2L判がよく使われます。大きさに、法律や宗派の決まりはありません。ただ、葬儀で使う場面ごとに、よく使われる大きさがあります。
先に知っておくと、葬儀社とのやり取りや、印刷・額縁の準備が進めやすくなります。このページでは、大きさの一覧と、きれいに印刷するための画素数をご案内します。大きさを変えるときに写真が切れる理由と、その対処もまとめました。
同じ方の遺影を、四つ切・L判・スマホの待ち受けの形にした見本(架空の人物)この記事でわかること
- 祭壇・焼香台・自宅で、よく使われる遺影の大きさ
- 半切・四つ切・A4・六つ切・2L判・L判の寸法と使い道
- きれいに印刷するために必要な画素数と、その調べ方
- 大きさを変えるとお顔が切れる理由と、切れないようにする方法
遺影は「どこに置くか」で大きさを選ぶ
遺影の大きさは、飾る場所と、見る人との距離で選びます。葬儀の中では、遺影は主に祭壇と焼香台の2か所に置かれます。葬儀の後に自宅で飾る大きさも、あわせて考えておくと安心です。
祭壇に飾る遺影
祭壇の中央、上の方に飾る遺影です。参列される方が少し離れた席から見ても、お顔が分かるよう、大きめの写真を使います。いちばん多いのは四つ切(254×305mm)です。
会場が広い場合や大きな祭壇では、半切(356×432mm)のような、さらに大きな写真が使われることもあります。四つ切より少し小さいA4(210×297mm)を使う葬儀社もあります。
どの大きさが合うかは、祭壇の大きさや会場の広さによって変わります。家族だけの小さな葬儀では、四つ切より小さい写真を選ぶこともあります。迷うときは、葬儀社に祭壇の大きさを聞いてから決めると安心です。
焼香台に置く遺影
参列される方がお焼香をする台に置く、小さな遺影です。手元で見る大きさなので、L判(89×127mm)や2L判(127×178mm)がよく使われます。祭壇の遺影と同じ写真を小さくして用意するのが一般的です。
葬儀の後、自宅に飾る遺影
葬儀の後は、祭壇に使った大きい遺影を、そのまま飾る方もいます。場所を取らないよう、L判や2L判の小さい遺影を飾る方もいます。最近は、リビングの棚に写真立てで置ける大きさを選ぶ方が増えています。
仏壇のそばに置く場合は、仏壇の大きさとの釣り合いも見ておきます。大きすぎる遺影は、仏壇の前をふさいでしまうことがあります。
スマホに入れておく遺影
遺影の画像を、スマホの待ち受けにする方もいます。待ち受けは、スマホの画面の形に合わせた縦に長い画像です。遠くに住むご親族と、同じ遺影を分け合うのにも使えます。
- 祭壇:離れた席からも見えるよう、四つ切などの大きい写真
- 焼香台:手元で見るので、L判や2L判の小さい写真
- 自宅:飾る場所に合わせて、大きい遺影か小さい遺影
写真立てに入れて棚に置いた、小さい遺影の図(架空の人物)遺影の大きさの一覧
遺影によく使われる大きさは、大きい順に半切・四つ切・A4・六つ切・2L判・L判です。同じ縮尺で並べると、大きさの違いがよく分かります。それぞれの寸法と、よく使われる場面は次のとおりです。
遺影の大きさを同じ縮尺で並べた図半切(356×432mm)
広い会場の祭壇で使われることがあります。一覧の中でいちばん大きい写真です。
四つ切(254×305mm)
祭壇の遺影で、いちばん多い大きさです。葬儀の後に、自宅に掛けて飾る方もいます。
A4(210×297mm)
四つ切より少し小さい大きさです。祭壇の遺影に使う葬儀社もあります。
六つ切(203×254mm)
四つ切より一回り小さい大きさです。小さめの祭壇や、自宅に飾るときに使われます。
2L判(127×178mm)
L判のおよそ2倍の広さです。焼香台や仏壇のそば、自宅の棚に置くときに使われます。
L判(89×127mm)
焼香台や仏壇のそば、自宅の棚に置くときに使われます。写真立てに入れやすい大きさです。
葬儀社によって、祭壇の遺影の大きさが決まっていることがあります。写真を用意する前に、葬儀社に確かめておくと二度手間になりません。
きれいに印刷するために必要な画素数
大きく印刷するほど、元の画像に必要な画素数も多くなります。画素数とは、画像を作っている点の数のことです。画素数が足りない画像を大きく印刷すると、お顔がぼやけたり、ギザギザに見えたりします。
目安は「350dpi」
写真の印刷では、「350dpi」がきれいに見える目安の一つとされています。dpiは、1インチ(約25.4mm)の中に並べる点の数です。この目安で計算すると、必要な画素数はおおよそ次のとおりです。
- 四つ切:3500×4200画素ほど
- L判:1226×1750画素ほど
少し粗くてもよい場合は、300dpiで考えることもあります。ただ、遺影は長く飾るものなので、余裕をもった画素数をおすすめします。
必要な画素数の計算のしかた
印刷する辺の長さ(mm)を25.4で割り、350を掛けると、その辺に必要な画素数が出ます。たとえば四つ切の短い辺は254mmなので、254÷25.4×350で3500画素です。ほかの大きさも、同じ計算で目安が分かります。
写真の画素数の調べ方
画素数は、スマホやパソコンの写真の情報で確かめられます。お使いの機器に合わせて、次の手順で見てください。
iPhone
写真アプリで写真を開き、上に軽くなぞるか、下の「i」を押します。写真の情報に画素数が出ます。
Android
Google フォトなどで写真を開き、上になぞります。「詳細」に画素数が出ます。
パソコン
画像のファイルを右クリックし、Windows では「プロパティ」で確かめられます。Mac では「情報を見る」で確かめられます。
お顔の大きさも大切
写真全体の画素数が多くても、お顔が小さく写っていると、お顔の部分の画素数は少なくなります。遺影は、お顔を中心に大きく写すものです。お顔が大きく写った写真を選ぶことが、画素数と同じくらい大切です。
お顔が大きく写った写真小さいお顔を引き伸ばした写真 お顔が小さく写った写真を大きく引き伸ばすと、粗く見えます(架空の人物)画素数が足りないとき
画素数が足りない写真でも、小さい遺影なら、きれいに印刷できることがあります。L判は、四つ切より必要な画素数が少ないためです。祭壇用には、お顔が大きく写ったほかの写真がないかも探してみてください。
印刷に向く写真の選び方
大きく印刷する遺影には、お顔が大きく、ピントの合った写真が向いています。小さい画面ではきれいに見えても、大きく印刷すると粗さが目立つことがあります。四つ切に印刷する前に、次の点を見ておくと安心です。
- お顔が大きく写っている
- ピントが、お顔に合っている
- 明るさが足りていて、お顔に濃い影がない
- 送られてきたものではなく、撮ったときの元の写真
スマホの画面で写真を大きく広げてみると、ぼやけや粗さを見つけやすくなります。目や口元の輪郭が、くっきりしているかを確かめてください。
ピントが合った写真と、合っていない写真の見本(架空の人物)紙の写真しかないとき
アルバムの写真や紙の写真は、スマホで撮って画像にできます。写真の真上から撮り、窓の光を斜めから当てると、光が反射しにくくなります。お顔が画面いっぱいに入るよう、できるだけ近づけて撮ってください。
アルバムに貼り付いた写真は、無理に剥がさなくても大丈夫です。貼ったまま、光が反射しないように撮ってください。写真店で、紙の写真を読み取ったり、色あせを整えたりしてもらえることもあります。
古い写真をスマホで撮るときの図大きさを変えると写真が切れることがある
四つ切とL判では縦と横の長さの比が違うため、そのまま縮めると写真の一部が切れます。お顔のまわりに余白が少ない遺影ほど、頭の上やあごの下が切れやすくなります。
- 四つ切:縦横の比がおよそ5対6(正方形に近い)
- L判・2L判・A4:縦横の比がおよそ5対7(細長い)
たとえば四つ切の遺影をL判の紙いっぱいに印刷すると、左右が切れてしまいます。反対に、全体が入るように縮めると、上下に余白が出ます。
四つ切の遺影をL判の紙いっぱいに印刷すると、暗くした左右が切れます(架空の人物)切れやすい写真
頭の上がすぐ写真の端になっている写真は、L判にすると頭が切れることがあります。肩や胸元が少ししか写っていない写真も、あごの下が切れやすくなります。大きさを変える前に、お顔のまわりの余白を見ておきましょう。
切れないようにするには
- 小さい遺影用に、L判の比に合わせて作った画像を別に用意する
- 写真店に頼むときは「お顔が切れないように」と伝える
- 自分で印刷するときは、印刷の画面で「余白あり」「全体を表示」を選ぶ
大きさを変える方法
大きさを変えるには、写真店や葬儀社に頼む方法と、自分で変える方法があります。どちらの場合も、元の画像の画素数と、縦横の比の違いに気をつけます。
写真店や葬儀社に頼む
画像のデータや写真を持ち込むと、必要な大きさに直して印刷してくれます。縦横の比の違いも調整してくれるので、確実です。
頼むときは、次のことを伝えると、やり取りが進めやすくなります。
- 印刷する大きさ(四つ切・L判など)と枚数
- お顔が切れないようにしてほしいこと
- 受け取りたい日と、受け取る場所
ネットプリントで頼む
ネットプリントでは、注文の画面で印刷の大きさを選び、画像のデータを送ります。仕上がりが届くまで、日数がかかることがあります。葬儀に間に合うかを、注文の前に確かめてください。
自分で変える
写真の加工アプリやパソコンの画像ソフトで、大きさを変えられます。縦横の比が違う大きさにするときは、お顔が中央に来るように、切り出す位置を調整してください。
スマホの写真アプリにも、縦横の比を選んで切り出す機能があることが多いです。大きく引き伸ばすと、画質が落ちます。元の画像の画素数に余裕があるかを、先に確かめましょう。
- 元の画像の画素数を確かめる
- 印刷する大きさの縦横の比に合わせて、切り出す枠を決める
- お顔が枠の中央に来るように、位置を合わせる
- 頭の上とあごの下に、少し余白を残す
- 印刷の画面で、大きさと「余白あり」「全体を表示」を確かめる
いつまでに用意すればよい?
祭壇の遺影は、通夜の始まる前までに必要です。葬儀社に頼む場合は、写真の受け渡しの締め切りがあることが多いです。亡くなられてから早めに写真を選び始めると安心です。
通夜の日取りによっては、亡くなられた翌日に写真が必要になることもあります。写真の候補を、ご家族で早めに出し合っておくと進めやすくなります。
焼香台用の小さい遺影も、同じ時までにそろえておきます。四十九日などの法要でも、遺影を飾ることがあります。次の順に進めると、慌てずに用意できます。
- 葬儀社に、祭壇の遺影の大きさと、写真の締め切りを確かめる
- 写真を選び、画素数とお顔の大きさを確かめる
- 祭壇用と焼香台用の大きさを決める
- 印刷と額縁の用意を頼む
葬儀の後に用意する遺影
自宅に飾る小さい遺影は、葬儀の後にゆっくり用意しても構いません。お部屋や仏壇の大きさを見てから、大きさを決める方法もあります。
額縁は写真の大きさに合わせる
額縁は、中に入れる写真の大きさに合わせて選びます。写真と額の大きさがずれると、はみ出したり隙間ができたりします。先に写真の大きさを決めてから、額縁を選ぶと迷いません。
- 四つ切の写真には、四つ切用の額
- A4の写真には、A4用の額
- L判・2L判の写真には、同じ大きさの額や写真立て
遺影用の額は、写真の大きさではなく、額の呼び方で書かれていることがあります。たとえば「八〇(はちまる)」や「太子(たいし)」などです。どの写真の大きさに合うかは、商品の説明で必ず確かめてください。
写真のまわりに、マットと呼ばれる厚紙の枠が付いた額もあります。マットの窓の大きさが、写真の大きさに合っているかを確かめましょう。額の色や素材の選び方は、額縁の記事でくわしくご案内しています。
黒の額と、台紙(マット)付きの木目の額の図(架空の人物)遺影館でお渡しする大きさ
遺影館では、5種類の仕上がりそれぞれに、3つの大きさの画像をお渡しします。祭壇用と焼香台用の両方を、同じ仕上がりからそろえられます。
四つ切用
3500×4200画素です。祭壇に飾る大きい遺影の印刷に使えます。
L判用
1226×1750画素です。L判の比に合わせて作っているので、印刷してもお顔が切れません。
スマホの待ち受け用
1170×2532画素です。スマホの画面に設定したり、遠くのご親族に送ったりできます。
同じ仕上がりの、四つ切の形・L判の形・待ち受けの見本(架空の人物)印刷と額縁は含まれません。お近くの写真店やネットプリント、葬儀社にお渡しください。料金は一律3,000円(税込)で、お支払いの前に仕上がりを確かめられます。
仕上がりを確かめるまでは無料です。お申し込みの後、透かしのない画像をその場でダウンロードできます。
まとめ
- 祭壇の遺影は四つ切がいちばん多く、焼香台や自宅にはL判・2L判がよく使われます。
- 葬儀社で大きさが決まっていることがあるので、用意する前に確かめます。
- 四つ切は3500×4200画素、L判は1226×1750画素ほどが、きれいに印刷する目安です。
- 四つ切とL判は縦横の比が違うので、そのまま縮めるとお顔が切れることがあります。
- 祭壇の遺影は通夜の前までに必要なので、早めに写真を選び始めると安心です。
よくあるご質問
A4で印刷してもよいですか?
問題ありません。A4は四つ切より少し小さく、縦横の比も違うので、額縁の大きさを合わせてください。
額縁を先に買ってしまいました。どう合わせればよいですか?
額縁に書かれた大きさ(四つ切・A4・L判など)で印刷を頼んでください。額縁には「八〇(はちまる)」「太子判」など、額の呼び方で書かれていることもあります。どの写真の大きさに合うかは、商品の説明で確かめてください。
スマホの写真で四つ切に印刷できますか?
お顔が大きく写っていれば、多くの場合できます。LINE などで送られてきた写真は、画素数が小さくなっていることがあります。撮った人のスマホにある元の写真を使ってください。
待ち受け画像は何に使いますか?
スマホの画面に設定したり、遠くのご親族に送ったりするのに使えます。