遺影はいつまで飾る?
遺影を飾る期間に、決まりはありません。ずっと飾り続けるご家庭もあれば、法要を区切りに小さい遺影に切り替えるご家庭もあります。どちらが正しいということはないので、ご家族の気持ちと住まいに合わせて決めてください。
ここでは、よくある区切り方と、黒いリボンを外す時期の目安をご案内します。お盆や法事のときの扱いや、しまうときの保管方法もまとめました。
木目の額に入れた遺影の見本(架空の人物)この記事でわかること
- 遺影を飾る期間に決まりがあるのか、よくある区切りがわかります。
- 黒いリボンを外す時期の目安と、外し方がわかります。
- お盆や法事のときの扱いと、大きい遺影のしまい方がわかります。
- 小さい遺影に切り替える方法と、飾らない選び方がわかります。
遺影を飾る期間に決まりはある?
遺影を飾る期間に決まりはなく、ずっと飾っても、区切りでしまっても問題ありません。多くのご家庭では、法要などの区切りに合わせて、飾り方を見直しています。
- ずっと同じ場所に飾り続ける
- 四十九日の後に、仏壇のそばや仏間などへ移す
- 一周忌や三回忌で、小さい遺影に切り替える
- 大きい遺影をしまっておき、お盆や法事のときだけ出す
決めるときは、ご家族の気持ちと、住まいの広さの両方を考えると決めやすくなります。一度決めた後で、飾り方を変えてもかまいません。
飾り続けるか、しまうかの考え方
ずっと飾り続ける
毎日お顔を見て、手を合わせられます。飾る場所に困らなければ、そのままで問題ありません。
区切りでしまう
部屋が広く使え、気持ちの区切りにもなります。お盆や法事のときに、また出して飾れます。
小さい遺影に替える
場所を取らずに、いつも過ごす部屋に飾れます。大きい遺影は、大切にしまっておきます。
どれを選んでも、故人を大切に思う気持ちは変わりません。住まいや暮らし方が変わったときに、また見直せば大丈夫です。
四十九日までの飾り方
四十九日までは、自宅の後飾り祭壇に、ご遺骨や白木の位牌と一緒に遺影を飾るのが一般的です。後飾り祭壇は、葬儀社が用意してくれることが多くあります。
- 遺影は、ご遺骨や位牌と一緒に、上の段に置くことが多いです
- お線香・お花・ろうそく・お供え物を、前に置きます
- 黒いリボンは、この間は付けたままにしておく方が多いようです
毎日お線香をあげ、手を合わせる期間です。並べ方は葬儀社や地域によって違うので、設置のときに確かめると安心です。
後飾り祭壇を片付けた後
四十九日の法要が終わると、後飾り祭壇は片付けます。その後の遺影は、仏壇のそばや仏間などに移して飾る方が多くいます。仏壇がない家では、家族がよく過ごす部屋の棚に飾る方もいます。
後飾り祭壇を片付けるときに、あわせて黒いリボンを外す方も多いようです。
よくある区切り
飾り方を見直す区切りは、四十九日・一周忌・三回忌・三十三回忌が目安になります。それぞれの区切りで、よく行われることは次のとおりです。
葬儀から四十九日まで
自宅の後飾り祭壇に、ご遺骨や白木の位牌と一緒に遺影を飾るのが一般的です。毎日お線香をあげ、手を合わせる期間です。
四十九日(忌明け)
四十九日は「忌明け(きあけ)」と呼ばれ、喪に服す期間の大きな区切りとされています。後飾り祭壇を片付け、白木の位牌を本位牌に替えるのもこの頃です。
遺影は、仏壇のそばや仏間などに移して飾り続ける方が多くいます。
一周忌・三回忌
大きい遺影をしまって、小さい遺影に切り替える区切りにする方もいます。もちろん、そのまま飾り続けても問題ありません。
三十三回忌(弔い上げ)
年忌法要を締めくくる「弔い上げ」とされることが多い法要です。この区切りで、遺影の扱いを見直す方もいます。
このほかに、七回忌や十三回忌などの年忌法要を区切りにする方もいます。法要で親族が集まる機会に、飾り方を話し合うのもよいでしょう。
黒いリボンはいつ外す?
黒いリボンは、四十九日の法要の後に外す方が多いようです。外す時期に決まりはなく、地域やご家庭によって違います。
リボンの意味
葬儀のとき、遺影の額の上の角に掛ける黒いリボンは、喪に服していることを表すものとされています。
黒いリボンを掛けた遺影と、外した遺影の見本(架空の人物)外す時期の目安
外す時期は、次のような区切りが多いようです。
- 四十九日の法要の後:忌明けに合わせて外す、いちばん多い時期です
- 葬儀が終わったら:地域やご家庭によっては、葬儀の後すぐに外すこともあります
- 一周忌の後:喪に服す期間を1年とする考えで、一周忌まで付けておく方もいます
迷ったときは、葬儀社やお付き合いのあるお寺に相談すると安心です。
外す日は、法要が終わったその日に外す方も、後日落ち着いてから外す方もいます。ご家族がそろったときに外すと、気持ちの区切りにもなります。
外したリボンはどうする?
外したリボンに、決まった扱いはありません。白い紙に包んで遺影と一緒にしまっておく方や、ほかのものと一緒に処分する方がいます。
付け忘れ・外し忘れても大丈夫
リボンを付けるかどうか、いつ外すかは、習わしであって決まりではありません。外し忘れていたことに後で気づいても、気づいたときに外せば問題ありません。
リボンの外し方
リボンは、額を下ろして平らな所に置いてから、ゆっくり外すと安心です。壁や長押に掛けたまま外そうとすると、額が落ちることがあります。
- 柔らかい布を敷いた机などに、額を下ろします
- 額の角に掛かったリボンを、両手でゆっくり外します
- 前面の板やガラスのほこりを、乾いた柔らかい布で拭きます
- 額を元の場所に戻し、落ちないように固定します
リボンのほかに飾りを付けていた場合も、同じように外せば大丈夫です。外すついでに、額の中にくもりやカビがないかも見ておきましょう。
リボンを外した後の額
リボンを外した後も、同じ額のまま飾り続けて問題ありません。部屋の雰囲気に合わせて、木目や淡い色の額に替える方もいます。額を替えるときは、写真の大きさに合うものを選びます。
額の選び方は、「遺影の額縁の選び方」の記事でもご案内しています。
お盆や法事のときは
大きい遺影をしまっている場合でも、お盆や法事のときだけ出して飾るご家庭もあります。親族が集まるときに飾ると、故人をしのぶ場になります。そのため、すぐに処分せず、きれいにしまっておく方も多くいます。
遺影を出して飾ることが多いのは、次のような機会です。
- 初めてのお盆(新盆・初盆)
- 一周忌や三回忌などの法要
- 親族が集まる日や、故人をしのぶ日
新盆・初盆のとき
新盆・初盆は、四十九日を過ぎてから初めて迎えるお盆のこととされます。親族が集まって供養することが多く、大きい遺影を出して飾る方も多いようです。迎え方は地域によって違うので、お寺や親族に確かめておくと安心です。
飾る場所は、仏壇のそばや、お盆の飾りの近くにする方もいます。
出すときは、前の日に額のほこりを拭いておくと、当日あわてずに済みます。終わったら、またきれいに包んでしまっておきましょう。
法事の会場へ持っていくとき
お寺や会館で法事をするときに、遺影を持っていくこともあります。運ぶときは、額を柔らかい布で包み、箱や袋に入れると傷がつきにくくなります。会場に遺影を飾れるかどうかは、先に確かめておくと安心です。
大きい遺影をしまうときの保管方法
大きい遺影は、包んで、湿気と直射日光を避けて、立てて保管すると長く良い状態で保てます。写真や額を傷めないために、次の点に気をつけましょう。
包む
額のまま、柔らかい布や紙で包みます。前面の板に傷がつくのを防げます。
湿気を避ける
押し入れの下の段など、湿気がたまりやすい場所は避けます。できれば乾燥剤を一緒に入れます。
直射日光を避ける
日の当たる場所に置くと、写真が色あせます。
立てて保管する
平らに重ねると、重みで前面の板が割れることがあります。箱に入れて立てて保管すると安心です。
画像のデータでも残す
写真をスマホで撮って保存しておけば、写真が傷んでも、いつでも印刷し直せます。
しまう場所は、押し入れの上の段やクローゼットの棚など、風通しのよい所が向いています。重いものの下にならないように置きましょう。
しまう前にしておくこと
- 黒いリボンや飾りを外します
- 額の前面とまわりのほこりを、乾いた柔らかい布で拭きます
- 布や紙で包み、乾燥剤と一緒に箱に入れます
- 箱の中で動かないように、すき間に紙を詰めて固定します
箱には、誰の遺影かが分かるように書いておくと、後で探すときに困りません。
額から出して写真だけをしまうとき
額ごとしまう場所がないときは、写真だけを出してしまう方法もあります。写真は、折れないように厚紙で挟み、封筒に入れて保管します。額は、別に包んでしまうか、ほかの写真に使ってもかまいません。
しまった後に気をつけること
しまった遺影は、ときどき出して、湿気やカビが出ていないか確かめると安心です。しまったままにしておくと、気づかないうちに傷んでいることがあります。
- お盆など、年に一度は出して様子を見る
- 額の中に、くもりやカビがないかを見る
- 乾燥剤は、ときどき新しいものに替える
- 箱には、誰の遺影か分かるように名前を書いておく
もし写真が色あせたり傷んだりしても、画像のデータがあれば印刷し直せます。データがないときは、傷みが進む前にスマホで撮っておくと安心です。
くもりやカビを見つけたら
額の前面のくもりは、乾いた柔らかい布で拭けば取れることがあります。写真そのものにカビが出たときは、無理に拭かず、写真店に相談すると安心です。傷みが広がる前に、スマホで撮って画像にしておく方法もあります。
小さい遺影に切り替える
大きい遺影をしまった後は、L判などの小さい遺影を、仏壇のそばやリビングに飾る方が多くいます。写真立てに入るので場所を取らず、家族がいつも過ごす場所に飾れます。
写真立てに入れた小さい遺影の見本(架空の人物)小さい遺影を飾る場所
仏壇のそば
仏壇の横の台などに置きます。毎日仏壇に手を合わせるときに、お顔も見られます。
リビングの棚
家族がいつも過ごす場所なので、故人を身近に感じられます。
寝室
目に入る高さに置く方が多いようです。寝ている頭の真上は避けます。
どの場所でも、直射日光と湿気が少ない所を選びます。写真立ては、地震で倒れないように、棚の奥の方に置きましょう。
写真立ての選び方
- 大きさは、印刷するL判などの写真が入るものを選びます
- 色は、黒・木目・白など、部屋の雰囲気に合わせて選べます
- 前面がアクリルのものは割れにくく、落ちたときも安心です
元の画像がないとき
元の画像がないときは、額の中の遺影をスマホで撮って、小さい遺影に作り直せます。額から出して、窓の光を斜めから当てて撮ると、光が映り込みません。
- 額から遺影を出して、平らな所に置きます
- 窓の光が、斜めから当たる位置にします
- スマホを写真の真上に構えます
- 写真が画面いっぱいに入るように近づいて撮ります
アルバムに貼り付いた写真は、無理に剥がさなくても大丈夫です。貼ったまま、光が反射しないように撮ってください。
古い写真をスマホで撮るときの図。真上から構え、窓の光を斜めから当てます(見本・架空の人物)撮った画像は、元の写真と一緒に大切に残しておきましょう。家族と分けて持っておくと、後で印刷し直すときに便利です。
遺影を飾らない選択も
遺影は、必ず飾らなければならないものではありません。住まいの事情や、ご家族の気持ちによっては、飾らずに大切にしまっておく方もいます。
- 飾らずに、大切にしまっておく
- 画像のデータだけで残す
- 手放す場合は、お焚き上げなどの方法を選ぶ
手放し方は、「遺影の処分のしかた」の記事で詳しくご案内しています。
飾らない場合でも、法要のときだけ出して飾る方もいます。ご家族で考えが違うときは、話し合って決めると後で迷いません。
画像のデータで残すとき
画像のデータで残すときは、スマホやパソコンに保存しておきます。家族と分けて持っておくと、1つを失くしても困りません。データがあれば、法要のときなどに、必要な大きさで印刷できます。
手放す前に、手元に残す方法を決めておくと、後で悔やみにくくなります。
遺影館で小さい遺影を作り直す
遺影館では、お手元の写真から、小さい遺影にも使える画像をお作りします。スマホで撮った額の中の遺影や、色あせた古い写真からもお作りできます。
- 料金は一律3,000円(税込)で、写真の状態や古さで変わりません
- 5種類の仕上がりを、その場でお作りします(目安 約5分)
- 仕上がりを確かめるまでは無料です(無料でお作りできるのは1日2回まで)
- 四つ切用・L判用・スマホの待ち受け用の画像を、それぞれお渡しします
L判の形と、スマホの待ち受けに出した形(見本・架空の人物)印刷と額縁は含まれません。お近くの写真店やネットプリント、葬儀社で印刷してください。
お支払い後7日間は、1件につき5回まで作り直しができます。額の中の遺影を撮るときは、光が反射しないように撮ると、きれいに仕上がります。
まとめ
- 遺影を飾る期間に決まりはなく、ずっと飾っても、区切りでしまっても問題ありません
- 黒いリボンは、四十九日の法要の後に外す方が多いようです
- 大きい遺影は、包んで、湿気と直射日光を避けて、立てて保管します
- しまった後は、L判などの小さい遺影に切り替えて飾る方が多くいます
- 宗派や地域で違うことは、お寺や葬儀社に確かめると安心です
よくあるご質問
遺影をずっと飾っていてもよいですか?
問題ありません。ご家族が落ち着く形で飾ってください。
リボンを外し忘れていました。問題ありますか?
問題ありません。気づいたときに外せば大丈夫です。
新しい仏壇に取り替えるとき、遺影はどうしますか?
仏壇のそばに引き続き飾るか、小さい遺影に作り直して飾る方が多いようです。
四十九日を過ぎたら、遺影は処分しなければいけませんか?
処分する必要はありません。飾り続けても、しまっておいても構いません。